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緑とロマンの里千代

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エリア・ガイド

秋葉街道

 
 
 近代の街道
 秋葉街道と呼ばれる古道は、長野県飯田市八幡から、天竜川を渡り小川路峠・遠山・青崩峠を越えて静岡県の秋葉山に至ります。この古道は江戸時代には秋葉道「あきはみち」と呼ばれていましたが、秋葉街道と言われるようになったのは、明治20年以降といわれています。静岡県側からは「信州街道」と呼ばれ、上久堅越久保と上村間5里の道のりとされ、別名「五里峠」と呼ばれていました。 
 飯田から小川路峠を越えて遠山郷に至るのが本道です。喬木村氏乗から秋葉街道に向かって進み、汗馬沢で合流する路と、千代の野池から13番の金毘羅様に通じる路と2本あります。この街道の歴史は江戸期以前から始まっており、江戸・明治・大正と長きに渡って栄えたと伝えられています。またこの街道は秋葉大権現(火伏の神)に通じる信仰の道であり、講を組んで参拝に行く人や、地区の代表として代参に行く人、大権現にお参りをして遠州へ物見遊山に行く人たちが大勢いました。秋葉山の年例祭の12月15日・16日前後や、月参りの1日・15日前後には多くの道者が通りました。一方では大切な生活道路でもあり、遠山郷住人5,000人の生活を支え、上久堅の不足しているものが運ばれました。
遠山郷から 麦・そば・あわ・きび・木材・繭・大豆・小豆・こうぞ・木炭・茶など
飯田から 米・酒・醤油・菓子・魚・砂糖・衣料品 日用品を運びました。
 これらの荷物は馬の背や背負子を使い、2・3日かけて運ばれ、飯田と上町を結ぶ大切な道でした。小川路峠越えの五里峠は道中最大の難所のため、越久保には木下屋・中屋の宿屋が2軒ありました。最盛期には200人前後の人が泊まったと言われています。 
 この古道には上久堅側と上村側にそれぞれ1番から33番までの観音様が随所に建てられ、街道を往来する人たちの安全を祈っています。観音様の間隔は近い所は100m未満であり、長い所では400m以上もあって間隔の意味は不明です。また33番まで観音のほかに事故等で失った馬を祀って馬頭観音や道案内の道標・地蔵・墓等が一緒に建てられている所もあります。


 
 古代の街道

秋葉街道ルートの変遷(島田洋治氏史観)

①古代(奈良時代以前)においては卯月山・野池山を通る「野池神社」経由のルートであった。「野池神社への道」という位置づけが正しいであろう。信濃国二宮という社格から諏訪信仰の重鎮となす神社であったことは想像できる。なおこのルートは急勾配となる場所が比較的少ない。

②平安時代になると距離を短縮した「小野子神社」経由のルートに代わる。このルートも急勾配となる場所が比較的少ない。

③室町時代に知久氏が「神之峯城」を築城した。神之峯城は南方向(朱雀方向)からの攻撃に脆いことが弱点(事実、武田信玄軍に南方向から攻められ落城した)。このため南方向の防御拠点(朱雀門)として千代・法全寺を拡充した。秋葉街道のルートも東方向から至るルートに変更された。このルートは①②ルートに比べ急坂勾配(観音堂からの急坂)となる

  
 未来の街道
 この秋葉街道の通る上久堅地区内では新しい街道として三遠南信自動車道の工事が進んでいます。古代のロマンと未来へのロマンが共存している地域です
 
  秋葉街道をまたぐ近代的な高架橋      遠州に向け工事中(神之峯から望む) 
 
 保全への取り組み
 飯田市の上久堅地区、千代地区、上村地区では秋葉街道の保護と保全を目的に秋葉街道環境整備推進連絡協議会を設け多くの方々が安全に散策できるよう活動しています。
 
 毎年10月の紅葉が美しい時期に”小川路峠へ登ってみよう”が行われています。上久堅から千代を経由し、景色を楽しみながら峠までの登山をします。峠で上村の方々と遠山ジンギスの焼肉を食べながらの交流会をします。
 問い合わせは
飯田市役所上久堅自治振興センター
TEL 0265-29-7001

 
  
 
 秋葉街道・小川路峠への行き方
 
 国道256号線を行き止まりまで車で行けます。国道端に看板があります。
 
 さらに車で登ると舗装道路端に一番観音があります。行き止まりはもう少し上です。
 
 
  行き止まり地点には有害鳥獣の防護柵があります。
大きな案内看板もありますのでチェックしてください。車の駐車スペースは十分あります。
 
 
 有害鳥獣の防護柵を開けて進みます。少し先に六番観音があります。注意することは防護柵の扉は確実に閉めてください。不完全に閉めておくとサル、鹿、イノシシ、熊が里に下りてきてしまいます。 ご協力をお願いします。
 
 
 小川路峠からの眺望
          しらびそ高原と南アルプスを望む
          伊那谷と中央アルプスを望む
 
 里山歩きのマナー
 
        自然保全のために、住民や訪問者が守るルール
 
 ●里山はそれぞれの所有者があることを認識し、所有者に迷惑が掛からないようにする。
 ●団体で入山する場合は公共のトイレがある場所を集合場所とし、事前に用便を済ませる
 ●大便は穴を掘り用便後は土をかぶせる。
 ●ごみは各自で持ち帰る。落ちているごみも拾う心構えが好ましい。
 ●里山の動植物はむやみに採取しない。
 ●希少動植物については十分保全のための配慮をする。
 ●止め山のキノコは採取しない。
 ●里山には有毒なヘビ、昆虫がいるので注意する。
 ●火気の使用は厳禁です。
 ●食べ残しの食料は必ず持ち帰り、山中に残し野生生物の餌としない。
 ●熊よけの為に、鈴・ラジオ等音の出る物を持っていく。(少人数の時)

  詳細情報

場 所 長野県飯田市上久堅、千代地区
名 称 秋葉街道
保 全 長野県飯田市上久堅、千代地区
連絡先 飯田市役所上久堅自治振興センター
TEL   0265-29-7001
URL    http://www.city.iida.lg.jp/
内 容  里山の古道散策
 備 考  無料















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飯田市役所
千代自治振興センター

〒399-2222
長野県飯田市千代932-5

TEL 0265-59-2003